発光都市TOKYO

太陽光の届かない夜の東京は
「光都」というにふさわしいほどの
昼の姿とはかけ離れた表情を
宇宙に向けて放射し続けている

そうしたメガロポリス「TOKYO」の広大な光の海を
唯一確実に捕らえることのできる方法は
ヘリコプターからの空撮だった。

東京の光の海の上空に
ぽつんと浮かべたヘリコプターから
恐怖と寒さに震えながら撮影した。

約10,000フィートの高さから見える
眼下に無限に広がる光のひとつひとつには
人々が暮らす暖かい場所が存在する。

それだけは確かなことだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（後書より）

「空から日本を見てみよう（テレビ東京）」の映像も手がける
空撮カメラマン・野口克也氏がとらえる“東京の夜景”。
地上の我々にとって見慣れた風景も、
全く異なる「光と闇の世界」として浮かび上がります。
その姿は、都市というよりも何か別の巨大な“生物”のような生命感や、
精緻な電子回路を思わせる硬質さを我々に感じさせることでしょう。